フェイスブック(個人、会社)にスタッフブログと日常を紹介するツールが他にあると、コラムの更新がおろそかになってしまう。ということで今回が今年初めてのタッキーコラムになってしまった。
今回のテーマはUTMF。昨年は宮古島トライアスロンに参戦して中4日でUTMFに参戦という離れ業(自分で言うのもなんですが。)を成し遂げた。宮古島とUTMFの両方参加権利があるという贅沢な思いと、初めての100マイルレースということでどんな結果であろうとも宮古島の後という言い訳もでき、せっかくならば「MIYAFUJI参戦に相成った。結果はというとUTMFは28時間53分でフィニッシュした。
前々回のコラムでは「今年もMIYAFUJIしか考えられない!」と大口を叩いて締め括ったが、今回のUTMF開催概要が掲載された内容が、総距離168kmに延長され、しかもストック禁止となっていて、宮古島後でこの条件だと厳しいかもという弱気な自分が立ちはだかり、あっさりとUTMFのみの参戦に切り替えた。『MIYAFUJI参戦に期待されていた方々、申し訳ありません!』
UTMFへ向けてのトレーニングというと宮古島に参戦しなくてもスイム・バイク・ランニングと万遍なくこなした。月平均トレーニングはスイム12km、バイク700km、ラン170km。スイムは4泳法を学ぶマスターズスクールに通い、バイクは室内でできるローラー台トレーニングを中心に、ランは主にロードで坂道インターバルや箱根など峠走を行った。そして肉離れなど故障中にインナーマッスルを鍛えたり、筋力トレーニングを頻繁に行った。
UTMFの目標というと、宮古島に参戦せず昨年と同じコースだったら、昨年のタイムよりも速く行ける自信があったので、距離増とストック無しを考えて30時間を想定した。ざっくりとコースを4ステージに分割し目標タイムを設定。[第一ステージ:スタート〜きらら][第二ステージ:きらら〜こどもの国][第三ステージ:こどもの国〜麓][第四ステージ:麓〜フィニッシュ]。大まかに各ステージ40km〜45kmで、各7時間30分が設定タイム(合計30時間)。今回大きな味方がOSJ湘南クラブハウスの瀧地店長がサポートについてくれること。瀧地店長に各ステージの栄養補給食と電解質ウォーターをセットしてもらうことでザックが軽くなり、快適に走ることが出来るようになった。
追い込むことはせず淡々とトレーニングをしてきたので、どこも故障はなく、全身リラックスしてスタートラインに立つことが出来た。ただ前夜は寝不足にならないように軽い晩酌のつもりがビール500缶3本と酎ハイ少々と少し飲み過ぎ感があったがいつものことだ。
4月25日PM3:00にスタート。しばし細い歩道を狭苦しく走り歩き。長い登りの林道も小走りで進めていい感じのスタートだった。杓子峠付近で薄暗くなりライト点灯。その後第一ステージまで快適で目標タイムよりマイナス2時間の5時間20分で到着できたので目標タイムを各ステージ7時間合計タイム28時間に修正した。きららからは同じペースで走っていたNさんの後ろにつかせてもらい引っ張ってもらった。(ここで引っ張ってくれたNさんの功績は大きかった。)暗闇の中の第二ステージ。ロードや林道が長いのでこの区間はタイムアップのキーポイントだ。ほぼ走り切り第二ステージ終了時点で11時間20分。ここで目標タイムより2時間40分の猶予を得ることが出来た。ここからが天子山塊、竜ヶ岳、本栖湖などUTMFの核心部分。西富士中手前で夜が明け富士山が美しい姿を見せてくれ、いよいよ天子山塊へ突入だ。そこでサポートの瀧地店長から「3時間位で天子を越えてきて!」という指令に「あいよ〜!」と気軽に答えたが、とんでもなかった。4時間30分近く掛かり、やっとこさっとこ第三ステージ麓にフィニッシュ。この時点で19時間。フィニッシュまで約45km、目標タイムまで9時間。ここから竜ヶ岳と本栖湖の山々を越えて、鳴沢までの登りのロード、そして紅葉台、五胡台などを越えて河口湖へと、そのルートを頭に思い浮かべ気合を入れてスタートする。エネルギー(パワージェル)を常に補給してきたのでエネルギー切れの心配はなし、痙攣もトップスピードがあるから安心、鳴沢までの登りのロードはタイムアップを図る、トレイルの登りは全力をだし下りは怪我をしないようになるべく歩いて下る。一つ一つ問題点を確認しながら進んだ。
河口湖畔にでた。残り3km。もう大丈夫、目標タイムをクリアできそうだ。フィニッシュではみんな待ち受けてくれている。27時間27分34秒(総合順位40位/男子37位/日本人22位)。有言実行出来て良かった。
中高時代は野球、大学時代はダイビングにスキーなどでチャラチャラしていて、40歳近くなって走り始め、今はトライアスロンやトレイルランニングを楽しんでいる50歳の普通のおじさんでもここまで出来た。歳をとっても若い人たちと同等に戦える100マイルレース。来年もおじさんパワーを見せつけますよ!
27時間27分34秒でフィニッシュできた要因
1.栄養補給 |
パワージェル45分に1個、トップスピード1時間30分に1袋を数分の狂いなく摂り続けた。固形物はジェルブラスト20kmに1袋、エナジャイズバー40kmに1本をきっちりと摂った。 |
2.走り方 |
ロード、林道はすべて走り、タイムを稼いだ。トレイルの登りは全力を出し切り、下りは極力歩いて下った。 |
3.休憩時間 |
ランナーズで計測されたエイド(8か所)の休憩時間の平均は5分05秒。栄養&水分補給をササッと済ましてスタートした。 |
4.瀧地店長サポート |
きらら、太郎坊、こどもの国、西富士中、麓、本栖湖の6箇所で栄養補給と水分補給をお願いした。カップラーメンを3か所で作ってもらった。 |
5.常に笑顔で |
笑顔でいれば愉快になる。自分が発する言葉を励みにする。(大口をたたく)ポジティブであれば必ず成せる。 |