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コラムNO.123「Ontake100」

 4月末の宮古島トライアスロンを終え、心地よい脱力感に満たされて5月は1週間に一度のスイミング又はローラー台で自転車を漕ぐくらいで、のんびりとした1ヶ月を過ごした。けれど社業は忙しく、サプリメント講習会の講師で沖縄から北海道まで全国10か所以上飛び回り、そのおかげで各地の郷土料理を堪能し宮古島トライアスロンから6kgほど肥えてしまった。

 6月に入り怒涛のイベントラッシュだ。ヒルクライムin王滝村、RWSイン大崎照ヶ崎、RWSイン鎌倉、ツール・ド・宮古島、そして5週連続となるOntake100。5月6月2ヶ月間を合計しても走行距離は200km行かず、年初からこのレース(100kmの部)に参加しようと決めていたのだが、さすがの自分でもトレーニング量が少なすぎると弱気になり、スタート直前まで出走を悩んでいた。けどレースの結果はレース3ヶ月〜6ヶ月前のトレーニングの質で決まると言われたことがあり、トレーニングを控えていたおかげで、足も軽く(体重は重いですが)、体調もいいので参加することにした。

 ツール・ド・宮古島の運営を終え、すぐに王滝村へ。木曜日から土曜日のレース直前までコース設営、100マイルスタートセレモニーは他のスタッフに託して若干睡眠時間をもらった。私が参加する100kmレースのスタートは深夜24時。20時に会場入りして、第二関門で受け取るデポジットバックの回収やレース説明会を担当し、御嶽神社の神主様による安全祈願、そしてスタートまでのカウントダウンを5秒前まで行い、後の運営は他のスタッフに託す。

 いよいよOntake100のスタート。主催者ながら一度は出たいと思っていた憧れのレースにチャレンジだ。一度は参戦を迷ったがスタートしたからには全力投球。目標タイムは11時間以内、スタートから第一関門(34km)までが3時間30分、第一関門から第二関門までが7時間、第二関門から第三関門までが9時間、そしてフィニッシュが11時間以内を想定。

スタート〜第一関門スタート直前までバタバタとしていたので、林道に入るまでの5kmのロードは息が上がり時々胸が苦しくなったりとリズムに乗れない感じ。1時間位してようやく呼吸が安定し、下りでスピードを出した瞬間転倒し、胸を地面に強く打ちつけてしまった。(帰宅して病院に行ったらあばら骨にヒビが入っていた)23km地点の小エイドステーションで、王滝村に住民票を移した世界で活躍するトレイルランナー大瀬和文さんの励ましを受け、第一関門を目指す。第一関門は3時間36分と予定より6分オーバー。転倒や腹痛によるトイレ休憩もあり6分は仕方ないかと、気を取り直して第一関門をスタート。

第一関門〜第二関門第一関門から第二関門手前までの約25kmは比較的フラットなコース。ここは攻めなければタイムを稼げない。第一関門までぎくしゃくした走りだったが、回りに選手がいなくなりほぼ単独走で、走りにリズムが出はじめてきた。スタートして4時間が過ぎ、空が白じんできて、大自然に囲まれた林道がはっきりと見え始めてくる。朝もやに浮かび上がる湖が美しく、緑と獣の匂いが入り交じったような不思議な臭覚を感じながら、フワフアとした感覚で進む。これほど前後にランナーがいないと深夜24時に1000名がスタートしたことが夢のように思えてくる。フラットなコースが終わり、第二関門まで約5kmの急斜面が待ち受ける。6時間30分走り続けてきた身体のバッテリーが切れてきて、気持ちをしっかりと持たないと大幅なスピードダウンになりそうだった。この辺りでは明らかに走力に差があるランナーに抜かれ、気力で上回ったランナーを抜かす。御嶽山が眼前に現れ三浦ダムの全景が眼下に広がるが、景色を楽しむ余裕はなくなった。【もうすぐ第二関門】の看板だ。「この看板を設置したのっていつだっけ?」遠い昔のような気持ちで第二関門到着。この区間3時間26分、ここまで7時間2分と目標より2分オーバー。許容範囲だ。

第二関門〜第三関門昨年のレース前半、第二関門でスタッフをしていたので懐かしい感じがした。良く知ったボランティアスタッフが統一した黄色いTシャツを着て迎えてくれた。嬉しかった、そしてなぜか安心した気持ちになった。みんなの声援が身体のバッテリーを充電させてくれる。ここに辿り着いた選手たちはこの黄色いTシャツのみんなに励まされると思うと頼もしく思えてくる。次に目指すのは15km先の第三関門。第二関門から第三関門の目標タイムは2時間とやや余裕を持った設定なので、アップダウンが激しいこの区間での登りは無理して走らず、積極的に歩きを入れた。100歩走って30歩歩く、これを登りのパートで繰り返す作戦だ。この作戦が功を奏したのかこの区間は1時間49分30秒でクリア。スタートから第三関門まで8時間51分30秒と目標タイム9時間より8分30秒余裕が出来た。
第三関門〜フィニッシュ今回の補給食はパワージェルとトップスピード、ドリンクはチャレンジャーとウルトラミネラルタブレットを溶かした水をハイドレーションに入れた。今回の摂取のタイミングは40分毎にパワージェル1個、1時間20分毎にトップスピード1袋。これを15分毎に給水した。かなり気温が上昇しやや熱中症気味だったので、川の水を頭にぶっかけ第三関門を出発。この区間の目標タイム2時間をクリア出来れば目標達成だ。けれど最初の登攀で足が前に出てこない。痙攣しているわけでもなく、気力も薄れていない。もちろんエネルギー補給はうまく行っているのでハンガーノックでもない。これは全く言い訳が出来ず、ただ単に80km地点で「足が終わった」のだ。何としても目標の10時間台で走らなければと、歩幅を変えたり、前傾にしたり、腹圧を意識したり、腕降りを大きくしたり、上半身を捻ったりと、いろいろな走り方を試しながらリズムに乗ろうとしたけれど、スピードは相変わらず。この区間序盤の登攀パートを走っているのか歩いているのは見分けがつきそうもない走りでクリアし、あとは7kmの激下りとロード3kmでフィニッシュだ。ここで昨年参加したUTMBを回想する。UTMBでは100マイル約33時間掛かったけど、途中何度も足が終わり、その都度気持ちを奮い立たせて復活してきた。フレ峠の約20kmの激下りには足裏の激痛で涙が出そうになったけど、ここで歩いたら世界のトップエイジとは戦えないと必死で下って行ったことを思い出す。王滝での最後の下り7kmもその思いを強くもって下る。けれど足元はおぼつかず。残り約8kmの小エイドステーションで11時間まで40分を切ってしまっていたので、この時点で11時間以内の目標は夢となってしまった。エイドスタッフに「只今22位!」と声を掛けられ、目標を22位死守に切り替え、必死に歩を進める。ロードに出たところで、続けざま2名に抜かれる。後を追うが後ろ姿は遠くなるばかり。圧倒的な走力の差。22位の目標も砕かれ25位でフィニッシュ。この区間2時間22分と撃沈し、トータル11時間13分25秒と目標をクリア出来ずにOntake100のチャレンジが終わってしまった。

今回の記録

パワージェル 第二関門まで40分に一個、第二関門から30分に一個:合計18個
トップスピード 1時間20分に1個:合計8個
ドリンク 1.5リットルのハイドレーションにチャレンジャー3袋とミネラルタブレット6粒×3回入れ替え

今回の栄養補給◎総合タイム/11時間13分25秒、総合順位25位/1050名、エイジ2位
  スタート〜第一関門 3時間35分57秒 区間21位
  第一関門〜第二関門 3時間26分04秒 区間24位
  第二関門〜第三関門 1時間49分26秒 区間49位
  第三関門〜フィニッシュ 2時間21分58秒 区間69位

振り返りとCCCに向けて冬場のトレーニングは順調だったので、中盤までそこそこ走れたが、最後まで走りきれてしまう王滝のコースでは、直近の5、6月も月150km位の走行距離は維持し、峠走やトラック練習など強度の高いトレーニングが必要だと感じた。次回9月のレース「CCC(モンブラン)」に向けて、8月前半まで峠走で刺激を入れ、その後はロードバイクと水泳を中心に疲労を抜きながらレースに挑もうと思う。


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