「セルフディスカバリーアドベンチャーレース・イン・屋久島」

【廣田さんレポート】
参加レポートは廣田さんです!

04マウンテン・ペアマッチ・チャレンジ イン 屋久島レポート
コース紹介編

 大会当日の天気は、東シナ海にある低気圧の影響で、午後から雨の予報でした(いつもパワースポーツのイベントには雨は付きもの…)。永田岳からの永田歩道は、沢を渡河する所が2か所あるため、増水した場合は渡河できない可能性が高く、急遽、第2ステージの白谷雲水峡からのスタートとなりました。
 今回のレポートは、実質第1回大会に近いところもあると思いますので、コース紹介を中心にレポートすることにします。紹介する写真の一部はレースの2週間前に撮影したものもあります。

第1ステージ:宮之浦〜白谷雲水峡
 選手一同は、車両で白谷雲水峡まで移動となりました。車中、予想以上に続く上り坂に、心中は、距離が短くなったことに対するラッキー君と、島を走って横断できなかった無念君が、私の心の中で複雑に絡み合っていました。残念ながら、来年以降のお楽しみということです。“三本杉”が観れなくて残念!

第2ステージ:白谷雲水峡〜高塚小屋
 6時45分、白谷雲水峡で記念撮影を済ませてのスタートとなりました。“辻峠”までは、沢を一度渡河するものの、勾配も緩やかで比較的通りやすいトレイルで、今回1本目となった著名な屋久杉“くぐり杉”の股下を通過すると、間もなく“辻峠”です。
 “辻峠”を越えると、一気に“楠川別れ”まで駆け下りることができます。
 “楠川別れ”からは、トロッコ軌道を走ります。勾配も緩やかで軌道の中央部は木製の通行帯が設置されていて、“大株歩道入口”まで快適に走ることができます。
 まず、この区間で目にする杉は、“三代杉”です。それぞれの杉が、どのように重なっているか、つい、脚を止めて考え込んでしまいそうになりますので注意してください。
 トロッコ道を軽快に走っていると、水の流れる音が急に大きくなり、豪快に岩肌を流れる川が見えた所が、“大株歩道入口”です。ここからは本格的な登山道となります。特に縄文杉までは、前日から登られていた方の下山者も多く、道幅も狭くうえに梯子状の木製の階段、杉の根の張りだした路面、苔の蒸した岩等足場が悪いので、他の登山者とすれ違う際は、焦らずマナーを守って通行しましょう。
 大株歩道では、“ウィルソン株”、“大王杉”、“夫婦杉”、“縄文杉”の順で観ることができるので、飽きることなく進むことができます。 “縄文杉”を過ぎると、“高塚小屋”は、もう間近です。

第3ステージ:高塚小屋〜姥ヶ岩屋
“高塚小屋”からは、登山者も少なくなってきます。また、山の稜線上を通るので、木々の隙間から周辺の尾根が見えます。また、“新高塚小屋”から先は、水場がないので、“新高塚小屋”の水場で、鹿の沢小屋までに必要な量を給水しておくとよいと思います。また、トイレも“鹿の沢小屋”までありませんので、“高塚小屋”でできなかった場合は、“新高塚小屋”が最後ですので、注意してください。
 急に右正面の視界が開けたと思うと、大きな岩が目の前に現れます。この岩は“坊主岩”と言うそうです。ここからは、低木地帯となると同時に、巨大な花崗岩の斜面を駆け下りたり登ったりしながら走ることができる気持ちが良い区間です。また、天気が良い日には、正面には宮之浦岳等が、左手を振り返ると、太平洋に浮かぶ“種子島”の景観を楽しむことができるそうです。しかし、風が強い時は、急激に体温を奪われてしまう可能性があるので注意が必要です。また、花崗岩の隙間から流れ出す石清水の音が疲れを癒してくれるでしょう。
 “焼野三叉路”を右に進と、永田岳に向かうルートになります。時間と体力に余裕がある方は、ここに荷物を置いて宮之浦岳を目指してもいいのではないでしょう。概ね30分もあれば往復できると思います。
 “焼野三叉路”から永田岳の区間は、笹藪を掻き分けて進所があり、身長が低い方は苦労するかもしれません。また、登山道は雨による浸食が激しく、大きく崩れ落ちている所が何か所もありますから、路面路を注視して通行してください。また、“永田岳”までの区間は、勾配もさることながら、最も天候の影響を受けやすい所なので、最も辛い区間ではないでしょうか。永田岳へは、数分で戻ってこられます。晴れていれば永田海岸が一望できますので、是非とも登ってください。ここからの“永田歩道”は、ゴールまで下り坂です。はじめは、なだらかに下り始めるものの、突如、登山道は荒れ勾配も急になり、特に、森林地帯にはいるまでは、大きく崩れ落ちている所がありますので、注意してください。
 “永田歩道”は、登山客が少ないので、道が荒れているほか、落ち葉が深く、非常に脚が滑りやすい状態なので、怪我の危険性が非常に高い区間でもあります。特に、脚を滑らせて転んだ場合、木の根や岩で傷を大きくする可能性がありますので、最低限の救急キットは、持って行きましょう。

第4ステージ:姥ヶ岩屋〜永田
 最終区間は、杉林の中をゴールまで一気に1,200m下る、スリリングな走りを満喫できる区間です。猿や鹿の鳴き声が、転んだ時に聞こえると、転んだことを笑われているかのようにも聞こえました。
 途中、倒木等で登山道が塞がれているように錯覚したり、足場がはっきりとしない箇所が多いので、必ず、ペアと確認し合うか、立ち止まって登山道の赤いマーキングを確実に確認しながら走るように心掛けましょう。
“永田歩道”は、左下に林道が見え、沢の音が聞こえると間もなく終点です。最後は、林道を少しばかり下ってゴールとなります。

*注意:最も、注意しなければならない事は、“蛭”の存在です。走っている最中に気付くことは非常に少ないかと思いますが、転んだ時やゴール後には、蛭が付着していないか確認しましょう。

スペシャルステージ
 今回は、スタッフ及び選手を交えての最も過酷なステージが用意されていました。参加選手の大半が関西圏の方で、関西の言葉が飛び交う中、様々なアンビリーバブルな世界の話が飛び交っていました。時間がたつのを忘れてしまい、警告のお電話で、このステージは終了となりました。島の夜は早いので気をつけましょう。

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ルートの断面図は、カシミールで作成したのもですが、歩測計で計測した距離は約33kmでした。

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