レポート
大会受付
2019年以来の開催となったOSJ奥久慈トレイルレース。大会前日の5月28日、3年ぶりの大会開催を祝うような晴天となった。
受付開始の13時前から多くの選手が受付会場の文化福祉会館「まいん」に集まっていた。そのため、定刻より若干早めに受付を開始。受付後、選手たちは協賛各社の出店ブースを見て回っていた。まだコロナ禍ということもあり、地元のおもてなしの出店は見送られ、前夜祭も執り行われなかったが、待望の奥久慈トレイルレースの開催と言うこともあり、大会参加を棄権する選手も心なしか少なく感じられた。
大会当日
大会当日の早朝は冷え込んだが、選手の熱気に煽られ、最高気温は30℃以上との予報が出ていた。今年も50Kは袋田第一駐車場、30Kは竜神大吊橋第一駐車場がスタート地点。50Kは5:30、30Kは7:00の定刻通りそれぞれの会場からレースが始まった。
コースには日本三大名瀑の「袋田の滝」、歩行者用の吊橋として日本で有数の長さ(375m)を誇る「竜神大吊橋」、平安時代に開基した「東金砂神社」など、数多くの観光スポットが含まれおり、人気大会の要因の一つだ。
また、コース中には関東百名山に名を連ねる奥久慈男体山もあれば、ジャングルを彷彿とされる渓谷もあり、選手を飽きさせることが無い。そして何より、このコースはアップダウンを繰り返す国内屈指の難コース。完走の達成感も多くのトレイルランナーを惹きつける理由ではないだろうか。
そんな過酷なコースを走り抜け、袋田第一駐車場に真っ先に飛び込んできたのは30Kの覇者、青木 純選手。続いて1分も差が無く、町田 和宏選手もフィニッシュ地点に帰ってきた。女子の1位、黒澤 夏楠選手、2位の青木 莉楠選手も2分以内の接戦となり、ギャラリーを沸かせた。
ぞくぞくと30Kのランナーがフィニッシュする中、50Kのスタートから約8時間、トップの選手が袋田第一駐車場に帰ってきた。奥久慈トレイル、上位の常連選手、沓掛 健一選手だ。2位には後半見事な追い上げで喜多村 久選手が入賞。女子では総合順位でも15位となった冨澤 いずみ選手が一度もトップを譲らずに優勝。2位には前回大会の3位だった今野 祥子選手が入賞した。
日没後も日中の暑さに耐え、過酷なコースに打ち勝った選手の歓喜が袋田第一駐車場に響いた。仲間に迎えられ喜ぶ選手、フィニッシュの達成感を噛み締める選手、喜びの表現は人それぞれだった。今回は惜しくもフィニッシュとならなかった選手も来年には喜びのフィニッシュテープを切って欲しい。
50K、30Kのスイーパーを迎え、2022年の奥久慈トレイルレースは幕を閉じた。
文/稲村 淳
【30Kリザルト】総合男子 | 総合女子 | ||||
総合順位 | 氏名 | 記録 | 総合順位 | 氏名 | 記録 |
1 | 青木 純 | 3:19:04 | 1 | 黒澤 夏楠 | 4:04:26 |
2 | 町田 知宏 | 3:19:47 | 2 | 青木 莉楠 | 4:06:53 |
3 | 出澤 孝臣 | 3:24:50 | 3 | 中島 温美 | 4:30:04 |
4 | 白木 星次 | 3:31:44 | 4 | 金子 日香里 | 4:31:01 |
5 | 後藤 憲仁 | 3:32:35 | 5 | 若林 奈々恵 | 4:32:04 |
【50Kリザルト】
総合男子 | 総合女子 | ||||
総合順位 | 氏名 | 記録 | 総合順位 | 氏名 | 記録 |
1 | 沓掛 健一 | 7:59:19 | 1 | 冨澤 いずみ | 9:35:54 |
2 | 喜多村 久 | 8:26:28 | 2 | 今野 祥子 | 10:30:24 |
3 | 杉本 大治 | 8:36:15 | 3 | 加藤 揚子 | 10:49:20 |
4 | 西原 隆之 | 8:47:08 | 4 | 清水 明子 | 11:13:54 |
5 | 松井 諒史 | 8:48:34 | 5 | 佐川 絵美 | 11:36:25 |
受付
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photographer Akihiko Harimoto