OSJ 山中温泉トレイルレース


レポート

80K完走率31%。
この数字が今回のレースの過酷さを物語っている。
 
80Kスタート地点となる山中温泉 山中座。
この日の最高気温は30度。
一足早い真夏が山中温泉にやってきた。
 
今回3年ぶり6回目の開催となった今大会、80Kと30Kのエントリー合計は600名を超え、2018年に新設した30Kは地元のエントリーが増え、定員に達した。
 
距離80km、制限時間17時間、急登・急勾配な山々が待ち受けるコース設定でOSJ屈指のハードな大会は選手の心に火をつける大会へと成長しているのがうれしい。
 
80Kスタート地点のお馴染みの山中座。
水無山から最初のエイド苅安山エイドを挟み、風谷峠を超えて最初の難関、富士写ケ岳へ。
富士写ケ岳は登山者も多く、四季折々の風景が広がる山頂まで急斜面を登るルートを進む。山頂からの下りも急勾配と前半から選手を苦しめる。
富士写ケ岳下山後、ロードと林道をつなぎ、第一関門の九谷親水公園へ。
この時点でトップは別府選手。2位河内選手、3位野口選手と続く。

そしていよいよ最大の難所、大日山。
登山口にあるエイドで水分をしっかり補給して挑む選手を嘲笑うかのようにひたすら続く急斜面と容赦ない真夏の日差しが選手を苦しめる。

県民の森の関門では、最大の難所をクリアした選手が続々と給水や補給に時間をかける。
この先、三童子山、鞍掛山とまだまだ山は続いていく。

30Kスタートは県民の森。
加賀市長のスタートにより144名が元気にスタート!
30Kは石川県や福井県からの参加者が多く、地元のレースとして盛り上がってほしい。

80Kのレースは序盤からトップに立った西方 勇人選手が11:08:38で見事初優勝!!
女子は徐々に順位を上げた井筒 智子選手が13:21:46で優勝した。
30Kは愛知県の水谷 冠太選手がただひとり4時間切りの3:59:44で優勝!
女子は地元石川県の三味 美帆子選手が総合でも6位となる記録の4:49:23で優勝!!

2015年からはじまったこの山中温泉トレイルレースも少しずつ地元・山中温泉に認知されつつある。
山中温泉の人々は温かい表情で口々にこう言う「すごいね」「絶対無理」「あんなところまで走るの」と。
この山中温泉は、温かい温泉と温かい人が存在する温かい地域だと改めて感じた。

「おわりに」
3年ぶりの開催となった本大会。
地元山中温泉の方々に各所申請からコース草刈り、会場手配など多岐にわたりご尽力いただきました。
そして、地元の「芭蕉珈琲ランクラブ」メンバーがスイーパーやエイドなど各所にてご協力いただきました。
本当にありがとうございました。

この大会にかかわったすべての人に感謝申し上げます。

【30Kリザルト】
総合男子 総合女子
総合順位 氏名 記録 総合順位 氏名 記録
1 水谷 冠太 3:59:44 1 三味 美帆子 4:49:23
2 降矢 信彦 4:30:31 2 東 美穂 5:33:43
3 片山 慎也 4:31:05 3 大野 香織 5:36:26
4 滝川 次郎 4:39:56 4 中島 麻理 5:50:24
5 植田 武 4:48:20 5 中田 雅美 6:20:49
■出走人数:144名 / 完走者:119名 / 完走率:82.6%

【80Kリザルト】
総合男子 総合女子
総合順位 氏名 記録 総合順位 氏名 記録
1 西方 勇人 11:08:38 1 井筒 智子 13:21:46
2 高井 和馬 11:44:00 2 内山 みちこ 13:29:43
3 池田 祐樹 12:15:27 3 石原 菜美 14:01:48
4 西川 昌志 12:16:48 4 高橋 実世 14:05:18
5 百瀬 優 12:20:11 5 關 利絵子 14:20:53
■出走人数:397名 / 完走者:125名 / 完走率:31.5%



photographer I.Noda