常に上るか、下るかの山岳コース
WBC優勝の余韻が冷めやらぬ中、2023年OSJトレイルランニングレースシリーズが開幕した。その栄えある第1戦となったのが、「2023新城トレイル11K」だ。
愛知県新城(しんしろ)市は、面積の84%が山林という自然豊かな地。ここで、3月25日(土)、11Kレースとキッズレースが開催された。
レース当日はあいにくの雨。急きょ、選手受付は屋根のある「杉の木センター」で行われることになった。
11kmと聞くとあっという間に終わってしまう気がするが、その数字に惑わされてはいけない。標高差は900mもあり、ロードだと20~25kmくらいの距離に相当する。前半約3kmの林道以外は上っているか、下っているかのどちらか。それでも完走率は毎年97~98%と高く、トレランレースは初めてという人にもおすすめだ。
双子の姉妹で争った女子11K
午前9時、雨が降りしきる中、500人の選手が元気にスタートした。
スタートから1時間17分後、トップで入ってきたのは、昨年の覇者、工藤祐輔選手。レース前のインタビューで「(昨年に続いて)1位を狙っています」と控えめに語っていた工藤選手。まさに有言実行。2連覇を果たした。
一方、女子のトップは、昨年3位に入った大掛莉奈選手。彼女は、一昨年と昨年の第1位、大掛香織選手の双子の娘さんで、莉奈さんはお姉さんのほう。2位には、妹の大掛柚奈選手が入った。
「最初は柚奈が前を走ってたんだけど、最後の下りで抜かしました」と姉の意地を見せた莉奈選手。ちなみに「お母さんは?」と聞くと、「今日はお仕事」とのこと。まだ13歳というこの姉妹、今後の活躍が楽しみだ。
キッズレース3K優勝は女子選手
11Kレースの前には、キッズレースが行われた。まずは、小学1~3年生対象の1.5K。続いて、小学4~6年生対象の3K。雨の中、元気いっぱいにスタートし、大人顔負けの力走を見せた。
キッズ3Kでトップに入ったのは、タンクトップに短パン姿の鈴木沙那選手。走ることが楽しくて仕方がないといった様子が表情にあふれていた。
レース中はずっと雨。午後になっても雨。満開を迎えたせっかくの桜も寒空の中で凍えている。それでも、子どもから大人まで、多くの選手が新城の自然の中を走り抜けた。
取材・文/高橋 寿子
【OSJ新城トレイル11Kリザルト】
男子 |
女子 |
総合順位 |
氏名 |
記録 |
総合順位 |
氏名 |
記録 |
1 |
工藤 祐輔 |
1:17:53 |
1 |
大掛 柚奈 |
1:29:23 |
2 |
東 翔太 |
1:19:36 |
2 |
大掛 莉奈 |
1:30:28 |
3 |
向井 孝次 |
1:20:38 |
3 |
冨澤 いずみ |
1:39:51 |
4 |
岩井 快拓 |
1:21:53 |
4 |
佐野 亜弓 |
1:44:52 |
5 |
佐藤 あきら |
1:22:03 |
5 |
村井 愛佳 |
1:48:53 |
■出走人数500名、完走者数487名(完走率97.4%) |
|
【OSJ新城トレイル11ペアリザルト】
11Kペア |
総合順位 |
氏名 |
記録 |
1 |
山下 義弘 / 山下 晴大 |
1:52:02 |
2 |
武山 潤 / 武山 佳暖 |
2:07:13 |
3 |
岩波由記子 / 大野 晋平 |
2:27:44 |
4 |
佐藤 宏祐 / 野呂 竜司 |
2:42:53 |
5 |
松原 美穂 / 松原 剛 |
2:49:32 |
■出走組数7組、完走組数7組(完走率100%) |
【OSJ新城トレイルキッズリザルト】
1.5K |
キッズ3K |
総合順位 |
氏名 |
記録 |
総合順位 |
氏名 |
記録 |
1 |
上村 斗李 |
0:06:49 |
1 |
鈴木 沙那 |
0:12:26 |
2 |
星野 晴 |
0:06:50 |
2 |
竹村 諒陽 |
0:12:32 |
3 |
森 怜央 |
0:20:38 |
3 |
夏目 恋李 |
0:12:41 |
4 |
遠藤 咲斗 |
0:07:04 |
4 |
福田 桜介 |
0:12:43 |
5 |
渡辺 泰志 |
0:07:14 |
5 |
上井 美来 |
0:13:03 |
■出走人数46名、完走者数46名(完走率100%) |
■出走人数40名、完走者数40名(完走率100%) |
11K
キッズレース1.5K&3K
photographer Akihiko Harimoto