3月23日(32K/ダブル64K受付)
第1戦新城トレイルの終了時刻14時から第2戦の32K、ダブル64Kの受付が始まった。
受付場所は悪天候の為、11Kと同じ、「すぎの木センター」で実施。
各協賛メーカー様の商品紹介の時間もあり、選手たちも耳を傾けていた。
3月24日(32K/ダブル64K大会当日)
時折強く雨が降るものの、前日と比べると幸いなことに天気もやや落ち着きを取り戻していた。
この日、先陣を切るのはダブル64Kの選手たち。64Kは32Kで5時間以内に完走経験のある選手だけが出場を許される、言わばエリートたちのレース。そんなエリートたちでも64Kの完走は困難を極める。毎年、50名ほどの選手が出場し、完走出来るのは10名ほどと完走率はわずかに20%ほど。32Kと制限時間が1時間しか変わらないにも関わらず、同じコースを2周しなければならない、国内屈指の完走難易度の高いレースだ。
出場する全ての選手の名前がコールされ、32Kに出場する選手に見送られながら、7時に64kの選手がスタートして行く。その1時間後、新城トレイルのメインカテゴリー、32Kが8時にスタートした。
コースは林道、シングルトラック、岩場のトレイルとサーフェイスを変えながら進んでいく。わずか32kmの中に様々な表情を見せてくれるコースは唯一無二。アップダウンも連続する為、気が抜けないのもこのコースの特徴だろう。そのコースを踏破して、最初にフィニッシュ地点に戻って来たのは64KカテゴリーのゼッケンNO.11長田豪史選手。長田選手も大会2連覇中で、2023年は64Kの大会新記録も更新している優勝候補の筆頭だ。その後を数分差で岩井竜太選手が追う展開がスタート直後から続いている。二人とも2023年に長田選手が大会記録を作ったペースより速いペースで2周目に突入。大会記録更新の期待が膨らむ。3位には谷川照樹選手が続き、この順位は2023年大会と全く同じ顔ぶれとなった。そして、スタートからおよそ5時間経つと完走が難しいとの判断からリタイアを申し出る選手の姿も見られるようになっていく。この時間帯になると、今度は32Kのトップ選手がフィニッシュを迎える時間帯となる。32Kで真っ先にフィニッシュゲートを潜ったのは谷允弥選手だった。2位に柴田幸生選手が続き、3位は増田忠朗選手の着順となった。女子では吉住友里選手が2年ぶりの優勝。2位に序盤のレースをリードした枝元香菜子選手が入賞し、3位に片岡珠美選手が続く結果となった。
大会中は小雨が降り続く時間が長く、フィニッシュした選手は、道の駅「もっくる新城」の方が提供する鳥汁で暖を取る姿があちらこちらで見られた。32Kの選手のフィニッシュが続く中、南尾根登山口付近で歓声が上がった。64Kのトップ選手が山を駆け下って来た。長田選手だった。自身の持つ大会記録を15分以上更新する8時間38分02秒でフィニッシュし、前日の11K、工藤選手と同じく大会3連覇となった。2位の岩井選手も前年の大会記録を更新する8時間53分01秒と雨天の中にも関わらず、素晴らしい走りを見せてくれた。3位には1周目からの順位を守り、谷川選手がフィニッシュテープを切った。
32K、64Kともフィニッシュした選手は「やりきった!」、と言う表情をしている選手が非常に多かった。
新城トレイルは東海地域の選手の割合が圧倒的に多いが、是非他の地域からもこの山域に足を運んでいただき、大会に参加してもらいたいと思う。標高は最高峰の宇連山で929mと低山に該当するが、前述した通り、色々な表情のあるトレイルが楽しめる。そして、この山域はキツイ!距離は32kmにも関わらず、制限時間が10時間と言うプロフィールからもキツさをイメージしていただけるのではないかと思う。いきなり、32kmは…、と思う選手は是非11kmに出場していただきたい。晴れている時の南尾根(レース後半部分)からは低山とは思えない景色が広がっている。
来年はこの新城トレイルからシーズンインしてみてはいかがだろうか。多くの選手の皆様と新城の地でお会いすることを楽しみに、また来年に向け、しっかり準備を進めていきたい。
末筆となるが、冷たい雨の中、大会を盛り上げ、ご尽力いただいた大会サポーターの皆様にも、この場をお借りして感謝の気持ちをお伝えしたいと思う。
【32Kリザルト】
総合男子 |
総合女子 |
総合順位 |
氏名 |
記録 |
総合順位 |
氏名 |
記録 |
1 |
谷 允弥 |
4:05:25 |
1 |
吉住 友里 |
4:34:24 |
2 |
柴田 幸生 |
4:16:47 |
2 |
枝元 香菜子 |
4:43:34 |
3 |
増田 忠朗 |
4:17:45 |
3 |
片岡 珠美 |
4:55:06 |
4 |
高野 大輝 |
4:17:59 |
4 |
稲毛 日菜子 |
4:57:08 |
5 |
高口 剛介 |
4:18:55 |
5 |
山内 菜摘 |
5:05:46 |
■出走数:629名 / 完走者:573名 / 完走率:91.1% |
【ダブル64Kリザルト】
総合男子 |
総合順位 |
氏名 |
記録 |
1 |
長田 豪史 |
8:38:02 |
2 |
岩井 竜太 |
8:53:01 |
3 |
谷川 照樹 |
9:45:59 |
4 |
河内 陽介 |
9:49:25 |
5 |
阪田 啓一郎 |
9:55:54 |
■出走数:49名 / 完走者:14名 / 完走率:28.6% |
photographer Akihiko Harimoto